本日、STANDS JOURNAL(動画)を公開しました。今回は、元・ロイヤルホールディングス常務執行役員の用松 靖弘さんをゲストにお迎えし、伝説の創業者・江頭 匡一さんの「高いスタンダード」について語っていただいています。
用松さんは、店長から部長時代まで直接指導を受けてきましたので濃厚な「江頭さんエピソード」が満載です。亡くなられて21年経った今も色褪せない「江頭イズム」をお届けします。
私がロイヤルにいた頃も、身だしなみの「ロイヤルカット」をはじめ、至るところに創業者の哲学が息づいていました。物語コーポレーションでの25年も、実質創業者の小林佳雄さんの薫陶を直接うけ、朝まで語れるほど、エピソードには事欠きません(笑)私も株式会社STANDSの創業者として「負けてはいられない」と身が引き締まる思いです。
私はロイヤル、物語コーポレーションに加え、もう一社経験しています。それがドトールコーヒー。創業者は鳥羽 博道さんです。今日は今まであまり語ってこなかった、鳥羽さんとのエピソードを。
入社面接の最終面接官が鳥羽社長(当時)でした。
32歳、初めての転職。上場を控えたドトールの最終面接。私は不安でたまらず、本社のビル下にあるドトールコーヒーショップで『損益計算書の見方』という本を必死に読み耽っていました。数字に自信がなく、突っ込まれたら終わりだと思っていたのでしょう。今思えば「何をやっているんだ」と笑ってしまいますが、当時は必死でした。
いざ部屋に入ると、そこには鳥羽社長。開口一番、こう仰いました。「僕の本を読んでくれてありがとう。感想を聞かせていただけますか?」
そのあとの展開はよく覚えていませんが、「歴史小説は読んでいますか?読んだ方がいいです。 特に『坂の上の雲』はお勧めですよ」とか、私に対して終始敬語で優しく語りかけてくれたことは覚えています。
そして、私の状況を慮るようにこう続けられました。
「北村さん、こんなに給料が下がるのにうちに来てくれるの? 奥さん、心配してるよね。それでもいいと言ってくれるなんて、素晴らしい奥さんだね」
驚いたのは、その後です。
入社時、妻への支度金として身に余るお手当をいただき、さらにその後、妻の誕生日には鳥羽社長から真っ赤なバラの花束が届いたのです。
ホントね。
昭和の経営者、かっこよすぎますよね!
もしかすると、これらすべてはドトールコーヒーの「採用の仕掛け」だったのかもしれませんが、私は、私は鳥羽社長の圧倒的な懐の深さに、理屈抜きで感銘を受けました。
この人のために頑張ろう、と。(そして1年後に辞めた私をお許しください)
時代は変わっていくので、創業者が続けてきた取り組みは形を変えていかねばなりませんが、「事業にかける想い」と申しましょうか「熱量」は絶対に軽視してはいけないものだと、心から思います。
手法は令和流でも、心は熱く、振る舞いはかっこよく。「創業者」たるもの、常に誰かの心を震わせる存在であらねばと。
そういう思いで、いつもより文字数多めで書いてみました(笑)
#48 「創業者」たるもの
