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#112 なぜボトムアップは空回りするのか?

「ボトムアップな組織をつくろう」
「社員全員の主体性を引き出し、底上げしよう」

世の中のマネジメント本や組織論に溢れるこの言葉。 これは間違いなく、すべての経営者やリーダーが目指すべき素晴らしい理想の姿だと思っています。そうあるべきです。

「じゃあ、どうやってその状態をつくるのか?」ですよね。

これが「ノウハウ」として社内にナレッジが蓄積されてる企業もあるでしょうし、コンサルティングファームがこぞって商品化しているわけですね。リクルート型、星野リゾート型、スターバックス型、ディズニー型……。僕はどこも実際に働いたことがないので、どこがどう違ってどうなのかはよくわかりません…(笑)いずれにしてもその「ノウハウ」のニーズは高いです。

一つ言えることは、「全員をいっぺんに等しく引き上げよう」ということは考えない方がいい、ということです。というか、全員が等しく引き上がるなんてありえないことなので、そんな施策は世の中に存在しないです。

組織には、誰が言い出したわけでもない「見えない境界線」が存在します。

たとえば、フリーアドレスとはいえ、なぜか毎日みんな同じ席に座る暗黙の了解。 たとえば、会議で誰も真っ先に手を挙げない、あの独特な静けさと様子見の空気。 定時を過ぎているのに、誰も最初に立ち上がろうとしない「お先に失礼します」の牽制合戦………

全員が空気を読んで、「ここまではOK、ここから先は踏み込んじゃダメ」という枠の中に収まる。「あんまり良くないことだよな」とは思いつつも、「この程度のことは心地いい枠の中にいさせてよ。自分はもっと重要な案件に取り組んでいるのだから」という言い訳を持ちながら、やっぱりその枠の中が居心地いいわけです。

組織というのは、自然とそういう同調圧力が蔓延していくものなのです。誰が悪いわけではありません。そういうものなのです。そこで「ボトムアップだ」と声を張ったところで、社員の本音は「みんな一緒ならやります」「フライングなしでお願いしますよ」と若干シラケ気味になるだけなんですね。しつこいですが、誰が悪いわけじゃないのです。

しかしこの状態をあきらめて放置すると、確実に組織は腐っていきます。もし経営者が感じるレベルになってたら、かなり重症です。みんな 責任を取りたくないから権力はどんどんトップに集中し、トップ以外は役員だろうが社員だろうが、「その他大勢」になっていくので、経営者の負担はどんどん大きくなっていきます。


じゃあ、そういう同調圧力が強い組織の中で、一体どうやって組織を変えていけばいいのか?


その答えは、『「たったひとりの尖った個」を見つけ、覚醒させること』です。「ひとり」でいいのです。


職場の空気や気遣いは痛いほど分かった上で、「会社を良くしたい」「成果を出したい」という大きな目的のために、堂々と行動を起こせる人です。みんなが避ける「暗黙の席」の意味を分かった上で、あえてそこに座ってみせる人。 静まり返った会議の空気を察しながらも、組織の停滞を破るために真っ先に手を挙げられる人。 そして、言っていること、やっていることが極めて「筋が通っている」存在。

意外と周囲は「あの人、また空気読まないことやってんな…」なんて苦笑いしながらも、実は心のどこかで「頼む、この重苦しい空気をぶち破ってくれ」と期待しているものです。


組織に変化を起こすのは、いつだって境界線を1歩超えて見せてくれる「個」です。


だからこそ、ボトムアップな組織をつくる現実的なステップは、枠を越えようとする「ひとりの個」を見つけ、抜擢し、覚醒させることです。その1人が「境界線を越えても大丈夫なんだ」「ここまで行っていいんだ」という実績を作ったとき、周囲の様子見だった人たちも、はじめて引き上げられて動き出すものです。

「ひとりの強い個」を起点にして、結果として全員の底上げ(ボトムアップ)を実現していく。

これが、35年間組織人をやってきて辿り着いた、最も確実な近道です。

一旦、僕がその強い「個」の役割としてあなたの組織に入り、社長の理想とするボトムアップ組織へと変化させていくまでの伴走サポートをする――というのも、私の一丁目一番地ですので、いつでも気軽にご連絡ください。


*写真は、先週食べに行った「きくたに(蒲田)」のラーメン。美味しいよ!

告知)※10月14日(水)18時30分~20時30分福岡県春日市にてセミナーを開催します。
福岡県在住の皆様のご参加をお待ちしております!

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この記事を書いた人

【株式会社STANDS 代表取締役 / 意識改革スペシャリスト】

物語コーポレーションなど、フード・サービス業界で35年以上「現場の人と組織」に向き合い続ける。「若手が定着しない」「店長によって店舗の売上にムラがある」とお悩みのサービス業経営者へ。精神論ではない「人が自走し、業績が上がる意識改革の仕組み」を伴走支援しています.

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