MENU

#133 「ありがとう」と言われるお店。

先日、世田谷区にある天下一品の池尻店に行ってきました。

1985年の創業から41年間営業を続けてきたこのお店が、明日11月3日をもって閉店するというニュースを知ったからです。

といっても、僕はこのお店の常連客というわけではありません。YouTubeで吉本興業の芸人さんたちがよく利用するお店として池尻店は有名でしたし、池尻大橋駅は僕の通勤経路でもあったので、「ひょっとしたら芸人さんに会えるかな?」なんていうミーハーな気持ちで、何度か足を運んだことがある。その程度のお客です。

今回も、最後だからひょっとしたら芸人さんたちが来ているかな?という、相変わらずミーハーな気持ちで食べに行きました。残念ながら、どなたとも会えませんでしたが(笑)。


お店に入ってカウンターに座ると、カウンター一面にお客様からのメッセージが書かれててですね。テーブルにマジックが置いてあって、お客様が思い思いの言葉を書き残しているんですよ。なんだか、とっても素敵な光景で。もちろん僕も、常連客のふりをして、ちゃっかりメッセージを書いてきましたよ(笑)。

本当にいろんな言葉が書かれていたんですが、その中で一番多かったのが、「ありがとう」という言葉でした。
あれだけたくさんの「ありがとう」を目にすると、正直感動します。

で、ちょっと考えさせられたんです。


僕自身、これまで数え切れないほどの飲食店に行ってきましたけど、その中のお店が閉店すると聞いたとき、「ありがとう」と伝えたくなるお店って、どれくらいあるかなって。


そう考えてみると、意外と少ないんですよ。


もちろん、以前勤めていた会社のお店であれば、いろいろな思い出もありますから、そういう気持ちになると思います。でも、まったく関係のないお店となると、本当に真剣に考えないと、なかなか思い浮かびません。

もっとも、普段からできるだけ新しいお店に行こうとしている僕の食べ歩きスタイルにも、原因はあるのかもしれませんが、美味しかったお店は、たくさんあるし、接客が素晴らしかったお店も、たくさんあります。「また行きたい」と思ったお店だって、いくつもあります。でも、「今までありがとう」と伝えたくなるかというと、ちょっと違う。

「また行きたい」と「ありがとう」には、何か大きな違いがあるような気がします。

では、どうすれば、お客様から「ありがとう」と言ってもらえるお店になれるんでしょうね。

ひとつは、やっぱり「やり続けること」なんでしょうね。


お客様の人生のストーリーの中に、そのお店が登場する。そのためには、まず、そこにあり続けることが大切なんだと思います。
やり続ける。
気兼ねなく立ち寄れる。
いつも裏切らぬ味がある。
裏切らない雰囲気がある。
特別なことが起こるわけじゃないけれど、そこに行くと、なんだかいつもの自分に戻れる。

そんな存在であり続けることが「ありがとう」につながっていくのかもな、と。

特別な一日をつくることも素敵だけれど、誰かの当たり前の日常を支え続けることも、飲食店の大切な仕事なんだな、と改めて思います。その日常がなくなると知ったとき、初めて、そのお店が自分にとってどれだけ大切な存在だったのかに気づく。だからこそ、「ありがとう」という言葉が出てくるのかもしれません。


いや~~やっぱり、飲食店って、素敵な仕事だなあ。飲食バンザイ!!!

改めて、そんなことを感じさせてくれた天下一品池尻店のみなさん。41年間、本当にお疲れさまでした。

そして、常連でもない、ただのミーハー客である僕が言うのもなんですが……。ありがとうございました(笑)。

ブログをメールで購読する

最新ブログを
メールでお届けいたします

スパムはしません!詳細については、プライバシーポリシーをご覧ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

【株式会社STANDS 代表取締役】

物語コーポレーションで25年などフードビジネス業界で合計35年以上「人と組織」に向き合ってきました。現在は、経営者の頭の中にある「考え方」や「判断基準」を言葉にし、会社の共通言語として根づかせる仕事をしています。理念浸透やリーダー育成をはじめ、研修・教育の仕組みづくり、セミナー・講演などを通じて、一人ひとりが自分で考え、動ける組織づくりを支援しています。

目次