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#87 いい音楽をつくるのは当たり前

今日は『独占対談 | STANDS JOURNAL』の公開日。ゲストは、「生演奏は敷居が高い」「音大を卒業しても、演奏家として食べていくのは難しい」そんな音楽業界が抱えるリアルな課題に正面から向き合い、独自の事業を展開されている【ELENA音楽事務所代表の廣田みづほさん】です。

「音楽?フードビジネスと関係ないじゃん」と思われるかもしれません。 でも、音楽と外食には、強烈な共通点があります。 それは、「人が生み出す付加価値というカタチのないもので、お客様に感動してもらう」ということです。

フードビジネスにおいて、「いい商品を作って、いいサービスをしていれば、“きっと”お客様は来てくれる」。 この考え方は間違っていません。 僕自身も、売上が悪ければ、安易な飛び道具に頼るのではなく「まずは商品を磨こう、接客を強化しよう」と伝えてきましたし、今もそうです。これからもそうでしょう。

しかし、この言葉の恐ろしいところは、「きっと」というところです。 いい商品といいサービスがあれば、「きっと」来てくれる。そう思っている時点で、集客についてはどこか「受け身」なんですよね。僕自身、スタッフに対して「いい商品を作って、いいサービスをして、さらに集客に必死になろう」という3つ目を、同じ温度感で求めていたことがあるか?と問われたら、ほぼないです。

今の時代、集客といえば「販促チラシ」や「WEB広告」、「SNS」大手なら「TVCM]。 お金や時間はかかりますが、システム化されている分、僕たちリーダーの行動に「必死さ」は必要なくなりました。

僕が物語コーポレーションに入社した2001年頃。 新店オープンの時は、全スタッフで近隣の家を回りました。チラシをポストに入れるのではなく、一件一件ピンポンを押して、手渡しする。そしてリピートしてもらうために、手書きのサンキューレターを必死に書く。やりたい、やりたくないというよりは、やるしかなかった。文字通り、泥臭く「必死」に集客の行動をしていました。

あれから時代は変わり、ピンポンしても誰も出てくれない時代になりましたし、効率も重視され、集客の手段はSNSへと形を変えました。 費用対効果を見れば、明らかに今の方が大きな効果が得られています。 でも、その効率的なシステムと引き換えに、僕たちは、というか、僕自身は「集客に必死になる」というマインドと行動力は、どこかに置き忘れてきた気がします。

「必死」とは、「考え抜いて、行動する」ということ。「考え抜いた先に、経営者としてどこまで泥臭くみずから動けるのか」。 毎月自ら新規営業に走る廣田さんの話を聞きながら、僕自身の経営者としての姿勢を激しく問われた気がしました。

「いい音楽を作るのは当たり前。だから、集客しなきゃいけない」

廣田さんのこの言葉が、今も胸に深く刺さっています。 商品を作って終わり、サービス研修をして終わり、ではない。集客までを同じ温度感で泥臭くやりきって、初めてお客様に選んでいただくためのスタートラインに立てるのだと。

経営や店舗運営に関わるすべての人に、自分への戒めも含めて、ぜひ見ていただきたい動画です。お時間をみつけて、ぜひご覧ください。


独占対談| STANDS JOURNAL 廣田みづほさん(ELENA音楽事務所代表)

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この記事を書いた人

株式会社STANDS 代表取締役

ロイヤルホスト、ドトールコーヒーを経て、物語コーポレーションに約25年間勤務。四半世紀以上にわたり、サービス業の現場で「人」にまつわる喜びも難しさも肌で感じてきました。現在はその経験を活かし、飲食業界のみならず広くサービス業界で「人」に悩むリーダーの皆さまに伴走しています。

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