僕のアルバイト初体験は、今思い出しても情けない「バックレ」でした。
18歳で上京してすぐの5月くらい。 八王子の狭間駅前にある「黙古寿(もっこす)」というラーメン屋で働き始めたのですが、確か3日目か4日目くらいで、逃げました(バックレました)。
なんでしょうね~。あの時の感情をうまく言語化できないのですが、仕事をすることも初めてだし、ラーメン屋さんのこともよくわからないし、仕事も上手にできないし、なんだか全部が嫌になってしまいまして。お店に行くのも、断りの電話を入れるのも気まずくて、そのままバックレ。
住んでいたアパートから歩いて5分くらいのお店だったので、外に出たら店の人に会いそうで本当に怖かった。しばらくは家に引きこもってましたし、「バイトって恐ろしいな……」と完全にビビって、そこから2年くらいは働くこともできませんでした。ホント最低ですよね。
そのことが実は、ずーっと心に引っかかっていて。 5年前、実に35年ぶりくらいにお店に行ったんです。当時の奥さんがまだお店(いまは娘さんが継いでいるそう)にいらっしゃって、すっかりおばあちゃんになっていました。そこで奥さんに名乗って謝罪をしたのですが、「あら、もう覚えてないわよ」と笑われました。拍子抜けしたけれど、救われた気持ちになりました。
ーーと、なぜこんな僕の黒歴史を引っ張り出してきたかというと。今回の『STANDS JOURNAL』のゲスト、ラーメン界の有名店主である宮元達宏さん(「煮干しつけ麺 宮元」など3店舗を展開)。実は修行先である「麺屋一燈」時代に、あまりの過酷さに限界を迎えて逃げ出した過去を持っています。ただ、宮元さんが僕と違うのは、その後の向き合い方。もう戻れるわけがないと諦めていた数年後、恩師である坂本さんから「戻ってこねえか?」と電話がかかってきたとき、宮元さんはそのチャンスから逃げずに、もう一度飛び込んだんです。その恩義をずっと持ち続けて、今の自分の成長の糧にしています。お店からは一回逃げたかもしれないけれど、人とのつながりからは逃げなかった宮元さん。めちゃくちゃ素敵な方です!ぜひ動画も見てほしいですし、お店に行って宮元さんの人間力に触れていただきたいです!
【独占対談|STANDS JOURNAL】宮元達宏さん
